グッドバイブスを判定できるチェックシート

今日は、「いま自分はグッドバイブスなのか?」を簡単に判別できる、チェックシートのようなものをまとめてみようと思います。「あれ? ちょっとおかしいぞ」と感じたときに、何が原因かを知るのにも役立つはずです。

すべて二択になっています。「自分はどちら?」と問いながらチェックしてみてください。グッドバイブスは「G」、バッドバイブスは「B」と現しています。

ただし、「Gが80パーセントで、Bが20パーセント」のように、両方の状態に同時にいることはできません。つねにゼロかイチかの二者択一です。

まずは、いわゆる基本中の基本のこれです。

G)平安な心でいる
B)恐れや不安を抱いている

もっとも体感しやすく、いつでも頼りにできる基準です。出来事や他の人の言動に遭遇して、「ザワッ」としたらバッドバイブスへの移行が始まりつつあると思ってください。

グッドバイブスにとどまるためには、次の項目を確認します。

G)現実を見ようとしている
B)頭の中で幻想の世界を創り出そうとしている

私たちは、「自分はこれをこういうものだと判断する!」と意志決定したとおりに世界を見ることになります。

「これはきっとうまくいかないだろう」「この人は嫌な人に違いない」と判断すれば、「うまくいかないプロジェクト」「嫌いな人」があなたの目の前に現実として現れるということです。

これは引き寄せの法則のようなものではなく、「そう見たい!」というあなたの意志が、プロジェクションマッピングのように出来事や人物に投影されることによって起こります。

この意志による判断が「頭の中で創り出した幻想」です。ザワつきからBを選べば、「恐れや不安」が沸き起こります。「意味づけ」を手放し、興味をもって現実を見に行くことを選択すれば、グッドバイブスにとどまることができます。

続いては、もうひとつの基本の型です。

G)いまここにいる
B)過去や未来について考えている

この世界には「いまここ」という時間しかありません。だから「いまここ」に「いる」と表せます。過去と未来は私たちの頭の中だけにあるバーチャルな時間です。こちらは「いる」ことができないので、「考えている」と表すしかありません。

もちろん、ワクワクする未来に思いを馳せたり、楽しかった過去を思い出したりするのであれば、「いまここ」にいなくてもグッドバイブスが失われることはないでしょう。

けれども、望ましくない未来について妄想したり、過去の失敗を嘆いたりすれば、たちまち頭の中は「恐れや不安」でいっぱいになります。これをやっていると気づいたら、すぐに考えることをやめ、目の前のことに集中するなどして「いまここ」に戻るようにします。

「意味づけ」や「過去や未来についての思考」が手放せないときに役立つのが、このチェック項目です。

G)正しさを手放している
B)正しさが手放せないでいる

どうしてもザワつきが収まらないときは、頭の中で考えていることを「絶対に正しい!」と結論づけていないかを確認してください。「絶対にうまくいかない!」「絶対に彼は嫌な人だ」という正しさです。

どんなときでも、グッドバイブスは「私は本当のことを何も知らない」という事実を謙虚に認めることから始まります。

「何も知らないはずの私が、なぜこれを正しいと信じてしまっているのだろう?」と自問して、たとえかなりの確率で正しいと感じていたとしても、いったんはその判断を手放すようにします。

さて、グッドバイブスと「ひとつ意識」は切っても切れない親密な関係にあります。両者はイコールといってもいいでしょう。なぜならば、バラバラ意識をもちながらグッドバイブスでいることは不可能だからです。

そこで、次の項目も自分がどちらにいるかを知る、決定的な指針になります。

G)ひとつになろうとしている
B)分離しようとしている

ある場所から離れる、誰かと決別する、誰かを排除する、自分と何かとのあいだに壁を築くなどの行動はすべて「分離」です。

離別、退職、解雇、解散などの選択をする場合は、まず「恐れや不安」を「分離」という手段で解決しようとしていないかを確認します。もしそうであれば、「意味づけ」や「未来の妄想」を手放した状態で、結論を再考してみてください。

また、あなたの中に「本当はこれがしたい!」という気持ちがあるにも関わらず、「それは危険な選択だ!」などの理由で別の道を進もうとしていたら、あなたの心の中に「分離」が起きています。

自分が抱える葛藤もまた「分離」です。どうすれば「ひとつ」にできるか、「恐れや不安」を手放した状態で発想してください。

このブログでも繰り返し書いてきたように、私たちの本体は「意識」で、「身体」は「意識」が閃いたことを表現する「道具」だと私は考えています。その道具をどのような目的で使っているかも、自分がいまグッドバイブスかどうかを教えてくれます。

G)身体を使って、他の人とコミュニケーションしようとしている
B)身体を使って、他の人を攻撃しようとしている

「もっと相手のことを知りたい!」「自分の思いを淀みなく相手に伝えたい!」と願い、言葉を尽くして対話しようとしていれば、あなたは間違いなくグッドバイブスです。

そうではなく、「この悔しい思いを晴らしたい!」「何とか相手を論破したい!」「コイツは痛い目に遭わせないとダメだ!」と考えるとしたら、あなたは身体を「攻撃」に使うことを選択しようとしています。

身体を使う目的は、究極的には、コミュニケーションか攻撃かの2つしかありません。ある意味で、もっともわかりやすいチェックポイントと言えるでしょう。

最後に、何かを判断するときに使えるのがこれです。

G)絶対的に判断しようとしている
B)相対的に判断しようとしている

たとえば、「自分自身の価値はどうか?」を考えるとき、あなたという絶対的な存在をイメージできればグッドバイブスです。反対に、誰かと比べることでそれを測ろうとしているなら、十中八九、バッドバイブスであるはずです。

あるいは、「自社の強みはどこにある?」「この企画のコアは何だ?」「私はどの職業を選ぶべきか?」「自分はどうすればしあわせになれるか?」などを検討する際にも、相対的な要素を入れた瞬間に、グッドバイブスではいられなくなります。

比較による判断をすれば、必然的に競争や競合をせざるを得なくなります。そして、その世界に終わりはありません。勝ったと思ったのもつかの間、追い越されてしまったら、また追いつき、追い抜く努力をしなければならないからです。

二次元のマトリックスを描いて、自分や自社がいるべき位置を決めるのではなく、そのような物差しには収まらない、あなただけの絶対的なスタンスを創造するほうが、グッドバイブスでいられると私は考えます。

ぜひ、以上の7項目を、状況に応じて使い分けてみてください。「ああ、Bのほうにいたから平安でなかったんだな」と気づける機会は数多くあると思います。できれば、すべてを記憶しておいて、瞬時に引き出せるようにするのがおすすめです。

Photo by Satoshi Otsuka.