平安を保つグッドバイブス基本の型〜実践編

今日は、こんな時期だから心を平安に保つための、グッドバイブス基本の型の続きです。もしまだなら、まずは前話の準備編を読んで、心の大掃除をすませてください。

「私はしあわせであるのがあたりまえの存在である!」

と宣言できたら、いよいよ実践編の始まりです。

◎ 悩みやストレスの原因は自分で創り出すイリュージョンにある

最初に、このメソッドの大前提となる考え方を共有しておきましょう。一般的には、私たちが悩みやストレス、プレッシャーなど、よくない思いを抱く原因は、自分の外にあるとみなされています。

「望ましくない出来事、他の人の望ましくない言動→よくない思い」

この図式のように、嫌な出来事や辛い出来事、もしくは周囲の人の心ない発言やムカつく行動を受けて、自分の意志とは無関係に、条件反射のように負の感情が沸き上がるという捉え方です。

自分が抱える悩みやストレスの責任を、自分以外の何かに負わせられるという意味で、とても楽な解釈かもしれません。けれども、もしこれが真実だとしたら、私たちが自力で「平安な心」を保つことなど不可能ということになります。

なぜならば、この先に何が起こるか、他の人が自分にどのような対応をするかは、どれも私たちの意志で決められることではないからです。

運よく嫌なことがないあいだは平安でいられるけれど、ひとたび今回の新型コロナウイルスのような予期せぬ出来事が起これば、完全にお手上げの状態になってしまうでしょう。

でも安心してください。先の図式はけっして正確ではありません。あらゆる出来事や他の人の言動には、最初から「望ましくない」などの意味はついていません。それを決めているのは私たち自身なのです。

「出来事、他の人の言動→望ましくないという意味づけ→よくない思い」

これが、あなたに負の感情を抱かせている本当のプロセスです。

たとえばある男性が、恋人からかなりひどい仕打ちを受けたことで、「女性とは残酷な生き物だ」と思うようになったとします。それ以降の彼は、自分のまわりの女性をどのように見るでしょうか。

おそらく、

「女性→残酷な生き物という意味づけ→この人は恐い!」

となるはずです。

もちろん、目の前にいる女性は彼がつき合っていた恋人とは別人です。実際には穏やかで心の優しい人かもしれません。でも、彼が行った「意味づけ」によって、現実の人物とはまるで異なる「残酷で恐い女性」に見えてしまうのです。

ここで見逃してはならないのは、この「意味づけ」が、間違いなく彼の意志によって行われているという点です。

その証拠に、もし運よくこの男性が別の女性と恋に落ちて、「ああ、やっぱり女性というのは素晴らしい存在だ!」と認識を変えられたとしたら、彼はもう以前のような「意味づけ」をしなくなるはずです。

きっかけの有無は問題ではありません。彼はたしかに、女性を「残酷」と思うのをやめられます。つまり、最初から「意味づけ」をするかしないかを決めていたのは、彼の意志だったということです。

グッドバイブスでは、この「意味づけ」によって創り出された、現実とは異なる映像を、

「イリュージョン」

と呼びます。

私たちは、出来事や他の人の言動から直接、負の感情を抱くのではありません。そうではなく、自分の「意味づけ」が創り出した恐ろしいイリュージョンを見ながら、悩みやストレスを感じているのです。

◎ 闇の自分を受け流して光の自分で現実を観察する

ここからは具体的なステップを見ていきましょう。攻略法はすでに明らかになっています。要は、先の男性のような恐怖のイリュージョンを創り出さないようにすればいいだけです。

まずは気づきのステップです。

① 出来事や他の人の言動に「ザワッ」ときたら、この取り組みを始める準備をする。

最初のザワつきは動物的な反応と思ってください。これを自分でコントロールすることはできません。

無理に止めようとする代わりに、前話の準備編で書いた「平安な心が正常」の話を思い出してください。たしか、あなたの心はピカピカに磨かれたキレイな部屋だったはずです。

だとしたら、あらゆるザワつきはゴミが侵入した警告、すなわち「これから平安な心が失われるかもしれないぞ!」というシグナルにほかなりません。

すかさず、高性能サイクロン方式の掃除機を用意するような気持ちで、次のことを始めてください。

② この出来事や他の人の言動に、自分がどのような意味をつけるかを見張る。

「ザワッ」に気づいてから数秒もしないうちに、あなたは何かを考え始めます。それは、次の2つのいずれかであるはずです。

「目の前で起きていることがどれだけひどいかを判断する」=「意味づけ」
「これからどれだけひどい目に遭うかを読む」=「未来の予測」

人と話しているときなら、あなたが下すであろう、「嫌なヤツ」「ムカつくヤツ」「コイツはバカだ」「理不尽な言い分だ」「それは間違っている」「恐い」「ダサい」「キモイ」などの判断に注目してください。

出来事の場合なら、「これは面倒なことになりそうだ」「取り返しがつかないかもしれない」「自分には手に負えないだろう」「お先真っ暗だ」などの、よくない未来を予想し始めないかを見張ってください。

無理に考えを止めようとする必要はありません。それよりも、これから自分の頭に思い描く事柄を、できるだけ客観的に眺めていてください。

負の「意味づけ」や、望ましくない「未来の予測」が進むにつれて、あなたの中にじわじわと嫌な思いが沸き上がってくるはずです。

この「たしかに平安ではなくなりつつある」という事実を受けて、次のことを自問します。

③ なぜ、しあわせであるのがあたりまえの私が、自分の意志で自分自身を苦しめるような意味をつけたり、未来の恐い映像を創り出したりしているのだろう?

ここで、大きな矛盾が生じていることに気づいてください。

準備編で確認したように、あなたは「しあわせであるのがあたりまえの存在」です。そんなあなたが、自分の意志で自分自身を苦しめるような「意味づけ」や「未来の予測」をするはずがありません。

このおかしな状態の原因は明らかです。あなたはいま、

「ふたりの自分に分離してしまっている」

のです。

ひとりは平安を携えた「本来のしあわせな自分」です。もうひとりは、そんなあなたから平安もしあわせも奪い取るために、負のイリュージョンを創り出そうとしている自分です。

ふたりの自分はあなたの中に同居できません。この分離を解消するためには、前者の光の自分と、後者の闇の自分のどちらかを追い出すしかないのです。

まさに、このメソッドの最大の分岐点です。あなたの好きな方を選んでください。

「しあわせでいたいか? それとも悩みを抱えたいか?」

もし「しあわせでいたい!」を選択するなら、これ以降はもう、闇の自分の言い分にはいっさい耳を貸さないと決意してください。

それはすなわち、

④ 自分を苦しめようとするこの「意味づけ」も「未来の予測」も間違っている!

という事実を心から認めるということです。

ただ、それでもまだ、あなたの頭の中にはよくない考えがいくつも浮かんで来るはずです。それは、闇の自分が復活を企んでいる合図です。

依然として、光と闇のふたりの自分が、

「あなたの思考の主導権」

をめぐって、熾烈な争いを続けていると思ってください。

けれども、そこでビビる必要はありません。すでにあなたは、闇の自分が何を言ってきたとしても、すべては間違っていることを知っています。

無理に考えを止めようとせずに、余裕をもってその中身を眺め、

「はいはい、それってオマエの勝手な意味づけだから」
「はいはい、心配なのはわかるけど、まだそうなるとは決まっていないから」

と、軽く受け流してください。

これによって少なくとも、目の前の対象に勝手な「意味づけ」を投影しながら、それをあたかも現実のように見ることはなくなります。

考えてしまうのは仕方ありません。ただ、

「イリュージョンに力を与えない」

ようにすればいいのです。

場合によっては、闇の自分が最後の悪あがきをしてくることがあります。このときの誘惑の言葉は、

「いや、君の考えていることは絶対に正しいよ。その判断と予測こそが君を守ってくれるんだって!」

というものです。

間違っているヤツが、今度は偉そうに「正しさ」を振りかざしてきました。何をいまさらという感じです。すかさず、「いやいや、自分を苦しめるような考えが正しいはずはないって」と返してやってください。

何があってもひるまずにこれを続けていれば、いつかかならず闇の自分は消え去ってくれます。思考の主導権を握るのは本来のしあわせな自分、光の自分です。その状態のまま最後のステップを実行します。

⑤「意味づけ」のないありのまま出来事、ありのままの相手を見に行く。

いまあなたの前にあるのは、「意味づけ」と「未来の予測」のベールがはがれた、ありのままの現実であるはずです。

その出来事や人物がどのような姿をしているかを、じっくりと観察してください。ここで焦って能動的に何かを判断しようとすると、また闇の自分がゾンビのように蘇ってきます。

ありのままの対象から何かを感じるまで、焦らずにひたすら見続けてください。徹底的に判断を保留しながら、ただ凝視、傾聴するだけです。

いつかかならず、この出来事やこの人に対して、自分が何をすればいいか、

「現実が教えてくれる」

と信じて、受け身の姿勢を貫いてください。

その場で答えが出なければ、何も決めずに次の機会を待ちましょう。この間、あなたは出来事や人物から離れることになります。もちろん、観察もいったん中断です。

対象を見なければ判断できないとすれば、そのあいだに何かを考えても物事は進展しません。つまり、

「出来事や相手から離れて、ひとりだけで思い悩むことには何の意味もない」

ということです。

そんなときは、いままさに目の前にある別のことに対して、このメソッドを実行してください。テレビでもマンガでもSNSでもYouTubeでも家族との会話でも何でもかまいません。真っ直ぐに対象と向き合って、ありのままの姿を凝視、傾聴するだけです。

これを心がけていれば、ふたりの自分のうち、光の自分が思考を占有する時間が圧倒的に長くなっていきます。結果として、自分を苦しめることを考えるのが大好きな闇の自分は、豆粒のように小さくなっていくはずです。

Photo by Satoshi Otsuka.


超入門 グッドバイブス勉強会 ③「コミュニケーション嫌いを克服する!」

今回はZOOMオンラインのみの開催とします。

どれだけ他人との関わりを最小限にして暮らしたいと望んだとしても、結局のところ、私たちはけっしてひとりでは生きていけません。

にもかかわらず、私たちの多くは、他人とのあいだに強固な心の壁を築くことによって、コミュニケーションに伴うストレスや恐怖を回避しようとします。

もちろんそれは、仕事の現場に限ったことではありません。本来なら、心を開いて対話できるはずの家族に対しても、日々、ザラつきや違和感を抱えながら、距離を保って生活している人が少なくないのです。

今回のグッドバイブス勉強会では、このような状況を改善させ、あなたのコミュニケーション嫌いを克服するための具体的な方法をお伝えします。

私たちが日々、行っているのは、コミュニケーションではなく、

「コミュニケーションのフリをした攻撃の応酬」

です。

そして、あらゆる攻撃の原因は「恐れや不安」にあります。

つまり、コミュニケーションを改善させるために必要なのは、話術でも読心術でもアンガーマネージメントでもなく、自分と相手の「恐れや不安」を取り除くことなのです。

ではどうすればそれができるのか?

グッドバイブスにはその答えがあります。

自宅で家族と過ごす時間が多くなるいま、対面ではなくオンラインで仕事の打ち合わせをする機会が増えるいま、まさにコミュニケーションのあり方が問われていると思います。

これまでの人間関係を大きく見直すためにも、ぜひ参加してみてください。

コミュニケーションを変え、人生を変える方法を、かならずもち帰っていただけます!

※ 過去2回の「超入門 グッドバイブス勉強会」全編を収録したビデオを販売しています。
Good Vibes Video Library

【日時】4月11日(土曜日) 17時〜19時20分
【場所】ZOOMオンライン
【料金】2,200円(税込)
【申込み】https://nokiba.doorkeeper.jp/events/105492