いっさいの警戒を解いて一日を過ごしてみる

今日はこんな質問から始めてみようと思います。

「あなたはいつも、何に警戒して日々の生活を送っていますか?」

おそらく多くの人の答えは「他の人からの攻撃」ではないでしょうか。

「攻撃」という言葉ではピンとこないかもしれません。あるいは「攻撃」と自覚していないこともあるでしょう。具体的には、

「上司からいいようにこき使われる」
「便利屋のように扱われて、やたらと仕事を振られる」
「途中で計画が変更になって、それまでの苦労が無駄になる」
「同僚が長期休養した穴埋めに追われる」
「他の人がしたミスの尻ぬぐいをさせられる」
「電車でマナーのわるい人に遭遇する」
「家族からやりたくないことを依頼される」
「友人から厚かましいお願いをされる」

などの、「自分が何らかの被害を受ける事態」を想定しているはずです。

「被害を受ける」とはすなわち、「攻撃を受ける」ことです。ときにはかなり意識的に、またあるときは無意識のうちに、私たちは他の人からの攻撃にさらされないようにと、いつも身構えて暮らしているのです。

そこでひとつ提案があります。もしこのブログを早朝に読んだなら、ぜひ次のことにチャレンジしてみてほしいのです。

「今日一日だけは、他の人に対するいっさいの警戒を解く!」

重い鎧を脱ぎ捨てて、自分のまわりに築いた強固な壁や砦も取り外して、これまでなら「ありえない!」と思うくらい無防備に過ごすということです。

とはいっても、長い年月をかけて習慣化したものをそう簡単に変えることはできません。少しでも油断すると、何かに警戒している自分に気づくでしょう。そのたびに今日の課題を思い出して、また無防備モードに戻すようにします。

これを繰り返しながらまずは、

「攻撃を想定しながら見る世界と、いっさいの警戒を解いて見る世界」

の違いを観察してください。

何となくでも変化があるように感じたら、もうひとつチャレンジを加えます。

「自分が誰かを攻撃しようとしていないかを警戒する」

最初の課題は「他の人からの攻撃」を警戒しないことでした。この状態をキープしたまま、今度は「自分から他の人への攻撃」に対してこれ以上ないくらい警戒しながら過ごすようにします。

2つのチャレンジを同時に行っているあなたは、これまでと正反対のことに「警戒」していたり、していなかったりすることになります。

旧:「他人からの攻撃には警戒するが、自分の攻撃には無警戒」
新:「他人からの攻撃には警戒を解き、自分の攻撃に警戒する」

最後に、この新旧の姿勢によって、あなたの見る世界がどのように変わるかを確かめてください。

「いや、最悪の一日になってしまった」と感じるようなら、こんなバカげたチャレンジは二度とやらないと心に決めてください(笑)。

幸運にも「けっこういいかも!」と思えたら、明日以降も、あなたがすべき「警戒」の対象を今話のように変えてみてください。