テンパったと思ったら速度を落としてみよう

予想していなかったアクシデントに遭遇したり、期限が間近なのに終わりが見えない状況に追い込まれたりしたとき、私たちは「テンパる」と呼ばれる状態になることがあります。

何から手を着けていいかわからず、頭も働いてくれず、イライラしてきて最後はまわりの人に当たり散らしてしまう。あなたも、そのような経験を一度や二度はしているはずです。

このような状態から抜け出すためのもっとも効果的な方法は「速度を落とす」ことです。

ひとりで静かな場所に移動し、目を閉じて深く深呼吸をしながら自分にこう言い聞かせます。

「焦ってみても状況はよくならない。まずは本来の自分を取り戻すことだ。だから、結果がどうなるかはひとまず横に置いて、ここからは急がずにゆっくりやってみよう」

「いやいや、時間がないときにそんな余裕はないよ!」と思うかもしれません。

けれども、あなたをテンパらせているのは「ひどい目に遭うんじゃないか」「評価を下げるんじゃないか」「だれかに迷惑をかけるんじゃないか」などの、起こってほしくない「未来」についての恐れと不安です。ここを変えなければあなたが救われることはありません。

速度を落とすことで、意識は次第に「いまここ」に戻っていきます。同時に、あなたの仕事は処理能力を増すようになり、バッドエンドを予想していた状況を最速で改善し始めます。

その事実を目撃するフィードバックによって、あなたはいつもの自分を取り戻せるのです。

Photo by Satoshi Otsuka.